ある男は言う。
“あれほど抱き心地のいい女はいないらしい”と。

またある男は言う。
“あんな女と寝るなどとんでもない”と。

誰が言ったかは誰も知らない。
それでも何故か皆がその女について知っている。

では『お前は』あの女をどう思うのだ?
そう問われれば口を閉ざす。

退廃的な夜の空に舞う美しい影。彼女の姿は1つではない。
ある者にとっては高嶺の花。またある者にとっては盛るケモノ。
またある者にとっては、唯一無二の相棒かもしれない。

踊らされてみるか、
踊らせてみるか。



本当の彼女はどこにあるのか。

自由という誇りと皮肉を持ち合わせた、ある女性の物語。

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