学校から出ると空が茜色に染まりつつあった。
今晩の宿を探すべく、学校の近くに広がる街中をジスト達は歩く。
窓からの見晴らしがいい一軒の宿に入り、2人は荷物を下ろした。
「さて・・・これからどうするかなのだが」
テーブルの上に持っていた書類を広げ、ジストは腕を組む。
「とにかくレムを探したい。彼は私と同じく、城が襲われた時の目撃者なのだ。
一縷でも望みがあるのなら、私は彼が生きている事に賭けたい」
「そう言うてもな・・・どっから探すねん。
なんも情報ないやん?」
そうなのである。
三賢者という有名な肩書きがあるにも関わらず、未だレムリアに繋がる情報がない。
まるで忽然と消えてしまったかのように、“あの夜”から誰も彼を見ていないのだ。
そこで、手も足も出しようがない状況に唸るジストに、メノウがある提案をする。
「ギルド行ってみるか? 青の国の」
「ギルドに?」
そういえば、彼は青の国のギルドに行く予定だったはずだ。
ギルドならば人がたくさん集まっている。情報を集めるのにはもってこいかもしれない。
寸分迷わず頷き、次の目的地が決まった。
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