「なるほど、なるほど。
君らは三賢者のレムリアさんを探しているわけだね?」

事情を聴いたアンバーは腕を組んで唸る。

「緑の国のお城が陥落したってのは風の噂で聞いたよ。
しかし、三賢者ともあろうおエライさんが行方不明って、初耳。
ヘンじゃない? 三賢者っていったら、王様と同じくらい地位が高い人なのに、誰もそんな話をしてない。世間がこの話題だけで持ちきりになってもおかしくないじゃないか。
ねぇ、サフィ?」

おどおどとしていたサファイアは、小さく指を回す。

「確かに・・・変です。
他の賢者の方はご無事なのですか? その・・・例えば何かに巻き込まれた形跡があるとか・・・」

ジストは首を傾げる。

「クレイズなら我々が実際に無事を確認しただろう?
しかし・・・もう1人の賢者は・・・どうなのだろう?」

げっ、とアンバーがもとより青い顔を更に青ざめさせる。

「俺を解剖しようとしてたあの人が三賢者の・・・?!」

「私、すごい人に助けていただいたのですね・・・」

2人はかなり動揺しているようだ。
無理もない、三賢者の実物を見た者など実はほとんどいないというのだから。



「で、今からギルド行って情報収集、ってな。
お前ら一緒に来て平気なんか?」

「まぁ、ここは青の国だし。大丈夫、大丈夫。
そうと決まれば早速行こうよ!」

4人はぞろぞろと道を行く。



-41-


≪Back | Next≫


[Top]



Copyright (C) Hikaze All Rights Reserved